
都心賃貸に住むという選択
不動産価格や物価の高騰が続く昨今、「どこに住むか」「いつ購入するか」という選択は、以前にも増して複雑になっています。
皆さんは、都心に住むか、それとも通勤1時間ほどかかる都内近郊(神奈川・埼玉・千葉)に住むか迷ったことはありませんか。住宅購入を検討したことがある方なら、一度は頭をよぎった選択肢ではないでしょうか。
高騰する都心マンションと、購入者の実態
2025年現在、都心の不動産、特にマンション価格は大きく上昇し、一般的なサラリーマンにとって簡単に手が届く水準ではなくなりました。10年前までは「1億円超」の物件は限られていましたが、現在では平均価格が1億円を軽く超えるエリアも珍しくありません。
では、誰がこれらのマンションを購入しているのでしょうか。
確かに、世帯年収1,000万〜1,500万円のいわゆるパワーカップルといった、想像しやすい層も存在します。
しかし、実際の中心はそれだけではありません。年配層、自己資金を潤沢に持つ方、法人、節税目的の購入、外国籍の方など、いわゆる実需(自己居住)とは異なる属性が多くを占めています。
実需として購入している若い世帯もいますが、家計には相応の負担がかかっているケースが少なくありません。特に、
- ・出産
- ・転職
- ・収入変動
といったライフイベントが発生した際、その負担がリスクとして顕在化しやすいのです。
「都内近郊」という選択が抱える別のリスク
そうした背景から、実需層が次に考えるのが都内近郊への移住です。しかしこの選択は、将来的な自治体格差という観点では、必ずしもおすすめできません。個人的には、特に若い世代こそ、可能であれば都心に留まる、あるいは都心に住む選択をした方がメリットは大きいと考えています。
「リモートワークが普及した今、あえて都心に住む必要があるのか?」 そうした声も聞こえてきそうですが、それでもなお、都心に住む価値は十分にあると思っています。
都心に住む最大の価値は「時間」
理由の一つは、都市のあらゆるコンテンツが都心に集まっていること。そしてもう一つが、時間です。
毎日の通勤や外出に往復2時間を費やすことは、決して小さなコストではありません。その時間は、
- ・自己研鑽
- ・仕事の成果
- ・会社からの評価
- そして十分な休息に使うことができるはずです。
そう考えると、都心に住むことは「贅沢」ではなく、自分自身への投資と言えるのではないでしょうか。
若いうちは「住む」、そして「持つ」へ
少し極端な言い方かもしれませんが、若いうちは都心に住むべきだと考えています。
都心には、圧倒的な情報量、人、機会、エネルギーがあります。その環境に身を置くことで、成長のスピードは確実に変わります。
そして、そこである程度の資金や収入に余裕ができたとき、都心に不動産を「持つ」という選択をする。ただし、現在の価格水準では、若い世代がいきなり購入するのは現実的ではありません。
そこでおすすめしたいのが、「都心賃貸」という選択を続けることです。
近隣相場を肌感覚で理解しながら、良い物件、特に「中古」を少しずつステップアップしていく。日本の不動産で、長期的に「資産」として持ち続けやすいエリアは、実はごく限られています。その中で、最も失敗が少ないのは、都心5区の駅近物件です。
迷ったら「都心」という選択
都心の賃料は決して安くありません。
しかし、その家賃を継続的に支払えているという事実は、将来的に購入できる可能性を示す一つのエビデンスでもあります。
迷ったら、まずは「都心」。
すでに住んでいる方も、これから住もうとしている方も、ぜひ東京の都心に住むという選択をしてみてください。
そしていつか、都心に不動産を持ち、地方にセカンドハウスを持つ。そんな暮らしができたら理想的ですね。